特選部品館
〜〜パーツのうんちく編〜〜
その1


このコーナーはいろんなパーツを紹介しながら
そのパーツの長所や短所などを解説しようと思います。
きっかけは軽量フライホイールを取り付けると言うことから始まったのですが、
お客様のホームページの掲示板上で意見交換があり、
パーツに対する誤解や過剰な期待感が見て取れたので、
間違った使い方を見直してもらうことや効果などについて説明していくというのが趣旨です。
ここでは、これからチューニングを始めようとしている人やどんなパーツを取り付けたら効果的なのかを
知りたい人に読んでもらいたいと思います。
雑誌や他のホームページ上で解説等が載っていますが
YSR的に解説していくために一部偏った点があったとしてもご容赦下さい。



☆軽量フライホイール編☆
☆リアサスリジットメンバーカラー編☆
☆ブローオフ編☆
☆パーツのうんちく〜その2〜☆



第一弾はきっかけにもなった軽量フライホイールです。

 フライホイールはエンジンのクランクシャフトの後端にボルトで取り付けられています。
さらにクラッチディスクやクラッチカバー等がボルトで取り付けられている関係上
フライホイールの一部といっても良いでしょう。
フライホイールとは一種の独楽なので回転エネルギーを蓄える能力を持ち
エンジンの脈動を吸収し回転の安定化のために不可欠なパーツです。

 フライホイールの特性としては直径が大きく重量が大きいほど
蓄えられるエネルギーが大きくなると言う事になります。
大きい独楽と小さい独楽を想像してみて下さい。
小さい独楽は指ではじくようにすれば勢い良く回ってくれますが、
大きい独楽は紐を使って腕を大きく振るようにしなければ勢い良く回ってくれません。
したがって大きくて重たいフライホイールを一定時間に一定の回転数まであげるには
小さいフライホイールよりも大きな力を必要ということになります。
また、フライホイールにあたえる力が一定だった場合は
大きくて重たいフライホイールの方が一定の回転数に上昇させる為に 多くの時間が必要と言うことです。
更に同じ重量の場合は直径が小さく重量が中心に寄っていると回転上昇が速いのです。

〜 それでは自動車に軽いフライホイールを取り付けたときの長所と短所を説明しましょう。〜

 長所から言いますとまず、なんと言っても空ぶかし時のレスポンスの良さに驚くでしょう。
重さにもよりますが、まるでレーシングカーの様にタコメーターの針が速く動くようになります。
そして、エンジンのエキゾーストノートが心地よいサウンドに変貌します。
それからここが一番重要なんですが ”加速力” が上がると言うことです。
冒頭でも説明したようにフライホイールとは一時的にエンジンの力を
吸収し貯めて置くところですから軽ければ軽いほどフライホイールに貯める力が少なくてすみ
余った力がタイヤに伝わると言うことなのです。
ただし、エンジンの回転変動が大きいギヤのみ有効なので
4速や5速では急激な回転上昇を望めませんから、
1速が一番効果があって5速がもっとも効果がないといえます。
また、フライホイールが軽いと言うことは力の"ため"がありませんから回転落ちが速くなります。
これによってシフトアップ時に次のギヤの設定回転数まで速く落ちてくれますので
シフトにかける時間が短縮できます。
また同様にシフトダウン時には回転上昇が速いためヒールアンドトゥがやりやすくなります。
更にはエンジンブレーキの利きもよくなります。
とにかく、自動車を速く走らせるためには必要不可欠なパーツのひとつだと言えるでしょう。

 短所はというと回転数が低いときに不安定になるということでしょうか。
つまり"アイドリング"が安定せずにエンジンストールしやすいということです。
また、低回転一定速度で運転している時にトルク不足を感じます。
坂道発進が辛くなり赤信号のたびにエンストしてしまったりするので
ノーマルカーのようには楽に運転することはできません。

 運転して気持ちの良い車にするには何かを犠牲にしなければ達成できませんが、
今現在市販されている物は両方のバランスを考えて造られていますから
軽量フライホイールを取り付けただけでエンストしてしまうなんて事はまずありません。
ノーマルカーはどちらかというと万人向けに造られている車ですから全てがあいまいで
クレームが出ないように設計されているのでフライホイールも過剰に重たくしているだけなのです。
私から見て軽量フライホイールは良いことだけで悪いことはなんにもないと
思いますのでお勧めする一品です。
クラッチディスク交換の際には是非! 軽量フライホイールも一緒に交換してみて下さい。



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第二弾はリアサスリジットメンバーカラーです。

  世の中には無駄なものと思われるものがたくさん氾濫しています。
人それぞれの価値観によって大きく左右されますが、
それがあるから気持ちのゆとりが生まれてくるとも思っています。
使い道のない置物なんかはいい例じゃないでしょうか?
どこかの観光地で売っている木彫りの人形などは遊びにいった本人が記念として買ってきて
それを見るたびに楽しかった思い出に浸るわけですが、遊びに来た知り合いが買ってきたそれを
見ても大多数の感想は「ふーん・・・」ではないでしょうか。
結婚式でもって帰ってくる引き出物もほとんどが「ふーん・・・・」ですよね。(笑)
車のパーツも人によっては無駄と思えるパーツがたくさんあります。
よくカタログを見ているとすばらしい効能が書いてあって読んでいると欲しくなったりしますが
買ってみると"要らなかったかな?"なんて思ったりした事ありませんか。
だからと言って全てを否定してしまえばそれの本当の良さもわからずにすごしてしまう事になります。

10年ほど前、あるお客さんの車を試乗したときに「この足回りに満足しているの?」と聞いたところ
「特別不満はないですよ」と言う答えが返ってきました。
私は何も言わず「今度オリジナルの車高調がついた車の横に乗せてあげるよ」と言ってわかれ、
後日実際に乗ってもらいました。
開口一番、「こんなに違うんですね・・・お金貯めて買いにきます」と言ってくれました。
彼は自分の車が本当に悪く思っていなかったために、想像以上の差にカルチャーショックを受けていました。
人は自分の知らない世界を見たときに何かを感じ取って自分の価値観を変えていくものなのではないでしょうか?
なんでも自分自身に取り込もうと言う姿勢は必要だと思うし
得た知識の中から自分にとって必要なものと不必要な物に分類すればいいと思います。

前置きが長くなりましたが、〜〜リアサスメンバーのリジット化の効果〜〜についてお話しましょう。
その前にリアサスメンバーとは何かを説明しなければいけませんので知っている方は飛ばして下さい。

☆☆☆リアサスメンバーとはボディにボルトで固定されていて、
足回りのロアアームやアッパーアームなどがつきます。
FR車においてはデフも装着されています。
代表的な車種はR32GTR、70&80スープラなどがありZ32やシルビア系、
ソアラもリアサスメンバー装着車です。☆☆☆


これらの車はすべてゴムマウントをボディとメンバーの間に挟み固定されています。
なぜゴムマウントをしているかというと、デフから発生するギアのうなり音やタイヤのロードノイズ、
ショックアブソーバー等の突き上げ音がメンバーから伝わって車内に侵入してくる事を防いでいます。
また乗り心地にも一役買っています。
特にデフの音は耳障りでもっとも嫌な音質と言ってもいいでしょう。
またデフのギアには"バックラッシュ"といってギアとギアの間に隙間があります。
この隙間がアクセルONからOFFにしたときに叩かれるような大きな音が発生します。
(OFFからONも同じす。ちなみに現在ガタガタと音が気になる方は
ギアの摩耗が考えられますので点検したほうがいいでしょう。)
この大きな音がメンバーを伝わり車内に侵入しようとしていますが
ゴムマウントのおかげで防ぐ事が出来ています。
ところが、そのゴムマウントのおかげでメンバーとボディーが別々の動きをするようになってしまうのです。
この別々の動きそのものが走っていて?????を招くのです。
たとえば、高速走行中に車線変更をしたら後がふらつくとか、
スタート時にジャダーが発生するなどの現状であれば
リアサスメンバーの動きが車体とあっていないといえるでしょう。
なぜこのような現象が起きるのかというと音の侵入を防いでいるゴムマウントに問題があるのです。
ゴムマウントは伸縮性があります。
それゆえにアライメントの変化を起こさせたり縮んだ物が一気に伸びるときのばたつき等が
足回りの正確な動きをスポイルしてしまうわけです。
高級な車高調やセミスリックタイヤ等で武装した車両などは現象が顕著に出ます。
ですからこのような車両は確かに速くなっているのですが
スピードを上げてステアリングを切るとタイヤそのものはしっかりと路面をとらえていますが、
グリップ力が大きければ大きいほどゴムマウントの変形量も増える事になります。
問題はタイヤがグリップを失った瞬間にゴムマウントも元の形に戻ろうとして
リアサスメンバーそのものが揺れてしまう事にあるのです。
よって、違和感が大きくなってしっかり固めたのに
なぜ安心してアクセルを踏む事が出来ないんだろうと思ってしまうわけです。
前後のタイヤが別々の動きをすれば安定した走りが出来なくなっても当然と言えば当然なのです。
これと同じような現象で車体に剛性がない場合、
コーナーリング中の横Gによって車体にねじれが発生して戻ったときにふらつく事も確認しています。
リアサス廻りにはその他の遊びとしてアーム類についているゴムブッシュもふらつきの原因です。
これらすべてのあいまいな部分を排除してしまえばたとえたいしたことがない車高調でも
ワンランク上のキットに生まれ変わったりします。

   
YSRではソアラ、スープラ用としてリアサスリジットメンバーカラーを出していますが
70スープラ、20ソアラ用には完全リジットタイプを出しています。
音という面では少々不利ですがボディーとメンバーが完全に固定される事により
ストラットタワーバーのような効果も期待できボディーもメンバーも同時に補強出来ると考えています。
さあ、あなただったら走りを取りますか?
それとも乗り心地を選びますか?

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第三弾はブローオフバルブは必要?です。

最近はターボ付きの新車が少なくなってきてさびしい限りですが
未だにターボへの憧れと期待感を持っていらっしゃる方も少なくないと思います。
数少ないターボモデルを買った方たちはそのパワー感や余裕の走りを楽しんでいる事でしょう。
もちろん、NA(ノーマルアスピレーション)車でも走りの楽しさを十分味わう事は出来ますが
いかんせん同一の車体では馬力の出ているターボ車には加速競争でかなうはずがありません。
しかしNAにはターボにはない良さがあります。
それは一言で言うとレスポンスです。
ではなぜNA車はターボ車に比べてレスポンスが良いのでしょうか。

ターボという機械は遠心式加給機と言って扇風機の羽根をまわす事によって空気を取り込み
圧力を高めながらエンジンに送り込む装置なのです。
この時の動力源になるのがエンジンで燃焼の終わった排気ガスが使われます。
このガスをタービン(扇風機の羽根みたいなもの)に当て
回転エネルギーを取り出し同軸上のコンプレッサーを(扇風機の羽根です)回し送風します。
すなわちターボとはエンジンの排気エネルギーを利用している機械の為、
エンジンが元気よく回らなければターボも元気良く回らないと言う事になります。
また、ターボが元気良く回らなければエンジンも元気良く回らないと言う関係なのです。

ターボラグという言葉をご存知でしょうか?
これはアクセルを踏み込んでから最大加給圧に達する時間を指しているのですが、
大きいターボであればあるほどターボラグが大きくなります。
ターボラグはターボの大きさに関係なく必ず発生するものですから
なるべくターボラグが小さいほうが優秀と言えるでしょう。
自動車のエンジンは常にエンジン回転数が変化していますからこのターボラグは無視できません。
飛行機や船舶などはエンジンの回転を一定で使っているケースのほうが多い為、
ターボラグをあまり気にしていないようですが・・・。
各自動車メーカーもこのターボラグをいかにして小さくするか日々努力しています。
一般的な手法として小さいターボを二つ付けてターボラグを押さえつつ馬力を確保しています。
今後どんなにターボが進化しようとも絶対的質量の小さいターボのほうが
ターボラグに優れている事は不変なのです。

話をNAに戻しますが、NAにはもちろんターボがないわけですからターボラグなんて存在しません。
答えは圧縮比の違いのみです。
エンジンは本来圧縮比が高ければ高いほど燃焼効率が良く
同じ吸入空気量であればより出力が出ると言う特性があります。
しかし高く設定しすぎればノッキングと言う問題が発生し
最悪エンジンブローと言う問題に直面します。
ターボ車は空気を燃焼室に押し込むため圧縮比が高くなったのと同じ状態になるので
元々の圧縮比をNAに対して下げなければなりません。
それがゆえにターボ車の加給のかかっていない領域ではエンジンが元気良く回ってくれず
ターボラグを助長させてしまうのです。
このような事からNAは元々、ターボに比べ圧縮比が高いのでレスポンスが全域にわたっていいのです。
では、ターボ付きのエンジンをレスポンス良く回す方法がないのでしょうか?
ターボ付きのエンジンは加給がかかっているときは元気なわけですから常に加給状態を
続けていれば良いと言う事がわかりますよね。
しかし、排気エネルギーを利用しているシステムである以上アクセルオフ時はターボを回す力はありません。
そのままにしていれば、いつか回転が停止しまた最初から加給を始めなければ行けません。
もう一つの特性としてターボは一種の扇風機みたいなものですから動力を失っても回りつづけようとします。
回りつづけているうちは空気を送りつづけているわけですが、
スロットルが閉じられた事によって空気の行き場を失いターボそのものにブレーキをかけて
回転が急激に下がろうとする現象が発生します。
結果的にこの繰り返しがターボラグを発生させ
アクセルを開けてもすぐに加給がかからずNA車のように加速してくれないのです。
以上の事から推察するとレスポンス向上の方法は何らかの動力を使い
常にターボを最高回転数で回しつづけ加給状態にしておく事がエンジンレスポンスをよくする事だといえます。
しかし、この動力をどこから持ってくれば良いのでしょうか?

技術的には可能ですが実用性に乏しいのでここでは説明を割愛させていただきます。

その他の方法がアクセルオフの時、
ターボが空転し続けるように加給された空気を逃がしてあげるようにすれば
負荷が減少しますので回転低下が押さえられます。
これが、ブローオフバルブの基本的な役割なのです。
では、なぜブローオフがレスポンスに一役買っているのでしょう。
アクセルオフにした時空気の逃げ場のないターボは急激に回転数が下がりますが
ブローオフバルブが付いたターボは負荷のない状態のため回転数がなかなか下がりません。
同じ時間アクセルオフしている場合ブローオフバルブなしのほうが回転落ち早いと言う事です。
たとえば、ブローオフバルブ無しは6万回転落ちるのに対して、有りは2万回転で済み
またアクセルを開けて加給を始めようとした時に無しの6万回転よりも有りの2万回転のほうが
早く最大加給圧に達すると言う事がいえます。
ゆえにブローオフバルブを付ける事によって
レスポンスの悪化を最小限に押さえる事が出来るのです。
これを実証する例としてGT-Rがあります。
GT-Rはセラミックボールベアリングツインターボという
今考えられている技術を惜しみなく使い、
なおかつ容量の大きいブローオフバルブを2連装で武装しています。
ただでさえレスポンスの良いターボを使っていながら更にレスポンスの追求をするなんて脱帽ものです。
さすがレースで勝つために作られた逸品と言えるでしょう。
結果として自動車用のターボ付きエンジンにはブローオフバルブは必要不可欠と言えるでしょう。

しかしながら未だに大気開放音を出したくて付けていらっしゃる方がたくさんいますが
ブローオフバルブは本来レスポンス向上のために開発されたパーツである事を理解して下さい。
チューニングは速さのみを追求しているわけではないのでどんな使い方をしようとも
他人が口を挟むことはできませんが、
ひとつ間違うと「音も出せない」「レスポンスもよくならない」なんてことになり兼ねません。

特に"エアーフローメーター付きエンジンの場合"
ブローオフバルブの開放エアーを大気に放出してしまうと
燃調が狂いエンジンストールに至ってしまう事が有ります。
エアフロ付き車はエアフロを通過したエアーは全てエンジン内部に入らなければいけません。
このエアーを大気に開放するとコンピューターがエアフロを通過したエアー分だけ燃料を吹いてしまうために
燃調が濃くなってストールしてしまうのです。

GT-R等はエアフロ付きですので大気開放されていません。
エアフロとターボの間に戻されています。
ですから当然大気開放音はでません。
どうしても開放音を出したいのでしたらコンピューターシステムを根本から見直す事が必要でしょう。
ここまですれば何の問題もなくパワーレスポンス開放音がいっぺんに手に入ります。
私は音もチューニングにおいては大切な要素だと思いますのでブローオフの音を否定はしません。
ただ、音を手に入れた事によって燃費の悪化やエンジンストールなど
マイナス面があることは許せないだけなのです。
自分の使い方にあってさえいればどんな方法でもかまいませんが
極力マイナス面がないようにチューニングをしていきたいと願っているだけです。

あっ、そうそうブローオフバルブってエンジンブローをオフにするって言う意味ではないですから(笑)


 
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